外国人に学ぶお洒落と男性ファッション

伝統は、見えない形で私たちの生活に影響を与えているもので、ファッションセンス一つを取っても、何気ない装い一つにも、その伝統を知っている人とそうでない人との違いが出てくるものです。 例えば、テレビのBS放送には、国内外の紀行物が放映されていますが、それを見ると、世界各地で様々な文化の違いがあることに改めて気付かされます。 以前見たフランスの紹介をした番組では、ほんの片田舎の街で、初老の男性がインタビューに答えるシーンがありました。 ごく普通の庶民のようなその男性は、のんびりとした様子でしゃべっていましたが、私が注目したのは彼のファッションでした。 周知のようにパリは、世界的なファッションの都でもありますが、そんな大都市に住んでいる訳でもないその男性は、何気ない白のシャツに黒いジャケットという、シンプルな装いながら、何とも言えないお洒落なファッションセンスを感じさせていたからです。 男性ファッションのポイントは、女性ファッションよりは若干分かりにくいものです。 というのも男性ファッションは、ジャケットとパンツを基本にしているため、デザインだけから見ると、女性ファッションよりははるかにバリエーションが少ないからです。 したがって男性ファッションの大切な点は、生地の素材と仕立て、その次に色柄というように、どちらかといえば、誰もが一瞥にして判断できるという域を超えた部分にこそあると言ってもよいのです。 その男性のお洒落は、恐らくは生まれながらのセンスに加え、長年の経験、そして自分の個性を良く知っているという特性から滲み出てきたものに違いありません。 また、先日街を歩いているととても斬新なファッションに身を包んでいる外国人男性を見たことがあります。 金髪のその男性は、ピンクのワイシャツに茶色のスーツ、寒い日だったので首には暗い色のマフラーをちょっと掛けて、ビジネスバッグを持っていました。 こうした装いは、黒い髪の日本人男性では、とても着こなせないお洒落だと思いました。 肌や髪の色また背格好や年齢など、特にモテるメンズ服は、実に総合的な観点から評価されるものであることを、私はつくづくと感じたのです。